製品ラインを拡大する True Hole 技術
会社と事業内容
T & J Manufacturing は 1982 年に創業した 2世代目のフルサービスの溶接、機械加工、金属加工工場で、埋葬室下降装置、薄板油圧タンク、覆い、フェンダーなどを専門に手掛けています。作業場に 9 名、事務所の 4 名従業員を擁し、プラズマ切断と生産は一回のシフトで完了させています。生産サイクルは固定客から週単位で受ける注文によって左右される同社では、数年前にガス溶断からプラズマ切断へと移行していました。
抱えていた課題
T & J Manufacturing 社は、お客様に満足いただくため、そして紹介や口コミでビジネスを成長させるために、継続的に製品品質の向上に取り組んできました。「私たちはできる限り優れた製品を作り、お客様に満足していただきたいと思っています」と生産マネージャーのジェレミー・ギルモアさんは語っています。パンチングやドリリングを使用しながらも、金属切断プロセスをガス溶断から Hypertherm のプラズマ、 CNC、THC にアップグレードすることにより得られる利点に気付いた同社は、より高いレベルの精密部品の切断についてもっと知る必要がありました。プラズマ切断によりボルト穴の質が改善され、材料の取り扱いや二次作業が減らせるようになるだろうか?
解決策
FabTech トレードショーで Hypertherm のブースを訪問し、軟鋼向けの True Hole 技術について学んだ後、 T & J 社は会社のテーブル製造者と共に、XD アップグレードと True Hole® 技術には時間、費用、トレーニングといった点でどのような投資が必要となるのか、またアップグレードすることにより会社の切断プロセスや完成品にどのようなメリットが生まれるかを勉強しました。最も重要なことは、会社で行っているプラズマ切断の穴の品質を向上させるには、その技術をどのように活用すれば良いのかを学ぶことでした。テクノロジーのアップグレードには新しいトーチとリードの付いた XD アップグレードキットの購入と設置、さらにソフトウェアを ProNest® にアップデートする必要があり、数か月かけてこの投資を決定しました。テーブル製造者との相談の結果、アップグレード品の設置は、事前に予定していた予防メンテナンス時に行うのがコスト面で最も好ましいということになりました。ジェレミー氏は次のように語りました。「アップグレードは自分たちでできることのように思えましたが、メーカーの年 1 回の PM の際に行ってもらうことにしました。そうすればテーブル上のものを全てチェックしてもらえますし、変更点に関してトレーニングを受けることもできますから。」
結果
ボルト穴の品質が大きく改善されたことは、T & J 社にとって投資によって得られた最初の利点となりました。「外観上の違いは、気付いた者にとってもわずかでした。たとえば、1/4 インチ厚の軟鋼の 1/2 インチ穴では見た目上の違いはほとんどありませんが、ボルトは穴にうまくフィットします。True Hole はそれを自動的に行います。それまでは、1/2 インチで 0.520 など、大きめの穴をプログラムする必要がありました。ProNest ならそのような推測による調整は無用です。」ボルトにぴったりの穴を作成できることに加えて、ジェレミー氏はスロットにも改善が見られることに気が付きました「これはアップグレードを決めた時に期待していたことではありませんでしたが、スロットの品質が改善されたことにより、別の用途が生まれました。たとえば、1/4 インチ厚のプレートに 3 インチの高さの文字をカットするなど、これまで私たちができなかったことが上手くできるようになりました。」この新しい True Hole の能力により、高い品質を求める顧客とのビジネスが増えたことから、ジェレミー氏は ProNest を含むテクノロジーアップグレードはわずか 3、4 か月で投資を回収できると予想しています。「True Hole は当社の製品の外観と品質を向上させ、ProNest はそのプロセスを簡単にしてくれました。」